家族亭のだしは、創業当初から「目近」にこだわってきました。目近とは、一般的に、食卓に並ぶことのない魚です。黒潮を中心に回遊する魚で、関西では「目近（めぢか)」、関東では「宗田（そうだ）鰹」と呼称されます。
目近節は突出した特徴を持っています。それは、雑味を打ち消し、しまりのあるお出汁に仕上げることです。目近とその他の節の相性は非常に良く、鰹やサバなどのだしと合わせることで、「風味や甘みは強いが雑味も強い」という欠点を打ち消すことのできる、絶妙なバランスのだしに仕上げることができます。
家族亭のだしに使用する昆布は、100％北海道産のものを使用しております。この北海道産昆布には高濃度のうまみ成分が含まれており、この昆布だしが節の風味をよく引き立ててくれます。実際に、昆布にはうまみ成分の代表である大量のグルタミン酸ナトリウムが含まれており、魚の節に含まれるイノシン酸ナトリウムとの相乗効果によりうま味にもなります。
家族亭では創業から試行錯誤を繰り返し、蕎麦に合うだしを探し求めてきました。使用する昆布や節の種類にこだわり、また最高のバランスとなる節の割合を探し出し、出来上がったのが現在の家族亭のだしです。そんなこだわりのだしは、今日も朝から店内において毎日丁寧にとっています。（株式会社 日鰹）
